動画制作の流れを簡単に解説

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マニュアル
editting some footage

全体の流れ

動画制作にはいくつかの工程があり、作業によって分類されます。

1.プリプロダクション
 企画・構成・シナリオ
2.プロダクション
 撮影
3.ポストプロダクション
 編集

大まかにこの3つの作業を経て、動画が完成していきます。

それぞれのプロセスの中身を、簡単に見て行きましょう。

プリプロダクション

企画

まずは、”何を撮るか?”、もしくは”企画”を決めます。
何を撮るかだけは、必ず決めましょう。動画の主役でもあり、タイトルにもなってきます。

 例)この店の、この商品を撮ってくる。

 例)私の特技の、●●を披露する。

もし、企画を立てる場合は、「5W1H」(いつ、どこで、だれが、なにを、どうする?)に当てはめ企画を立てると、より分かりやすいものへとなります。

 例)週末に、私が、お気に入りの店で、大好きなメニューを、たくさん食べる。

構成・準備

実際に撮りたいものが決まったら、大まかな動画の流れを決めて行きましょう。
動画の流れというのは、例えば

 挨拶→お店までの道のり→入店→店内を映す→注文→実食→感想

という、最終的にどういう流れの動画にしたいか?をあらかじめ決めておきます。
そうすることで、無駄な撮影をする必要が無くなり、効率の良い撮影が可能になります。

流れは、覚えられるものであれば頭の中だけでも良いですし、簡単なメモ書きなどでも構いません。
普通、制作会社などでは「コンテ」や「台本」と呼ばれる、動画の”設計図”のようなものを作ります。
設計図を、撮影に関わる全てのスタッフに共有することで、動画の全体像や何を撮るのか?を把握し、スムーズな進行を可能にします。

構成台本・絵コンテ

また、スタジオなど別の場所で撮影する際には、GoogleマップやWebサイトなどで、環境を把握しておくか、可能であればロケハン(実際に足を運んで撮影をイメージさせること)をすると、よりスムーズに撮影が進みます。

プロダクション

撮影

準備が整ったら、実際に撮影に臨みましょう!

撮影時は以下の点に注意しておくと、手軽にいい画が撮れます。

撮影の順番はバラバラでいい

動画の流れに沿った順序で、カットを撮影をする必要はありません。
例えば、思いつきで今いる店を撮ろうと思いました。ひとまずコメント付きでメインとなる部分を撮影してしまいました。
そして後日、改めて挨拶のパートや、感想を纏めて撮ってしまっても良いのです。
撮りやすいと思うものから順番に撮っていき、あとで編集すれば何の問題もありません。

コメントの被り

台本だある時は問題ないのですが、アドリブやトークでしゃべる場合、人が喋っているときは、被らないように注意しましょう。そのカットは使えなくなる可能性が高くなります。

画面の明るさ

室内や夜だと、明るさが足りないと残念な画になってしまうので、画面の明るさを意識しておきましょう。
LEDなど、照明を用いて撮影をすると、光量が確保でき、室内や夜間でもきれいな画を撮ることができます。

三分割法

以下の画像のように、画面を縦横3つに分け、その線を意識して対象物を配置すると、綺麗な構図になります。
こちらの例では、顔に焦点を当てたいので、顔の中心(もしくは目)を、境界に配置します。
人が中央に立つ場合は、ウェストアップ(腰から上をフレームに入れる)またはバストアップ(胸から上をフレームに入れる)にし、目線を上の横線に当てると良いです。

日の丸構図を避ける

日の丸のように、中央に対象物を置くと、どれがメインなのか分からない、平凡な構図になってしまいます。
対象物をアップで撮るとき以外、日の丸構図は避けるようにしましょう。

イマジナリーライン

イマジナリーラインとは、2人が対話しているような構図の時、2人を結ぶ仮想の線、のことで、2人がそれぞれどちらの方向を向いて話しているか?を表現する、もしくは注意するものです。
イマジナリーラインが崩れると、誰に(どこに)向かって話しているのか、視聴者を混乱させてしまうことになります。

ポストプロダクション

編集

撮影がすべて終わったら、編集作業に入ります。

コンテンツの要ともなる、編集をしていきます。最低限の編集作業は

撮影素材整理→カット編集(粗編集)→本編集→テロップ(スーパー)

という作業が一般的になります。

撮影素材整理

多く撮り直しをしてしまった場合や、場面転換が多い場合などは、動画素材ファイルが多くなってしまうので、見返してみて明らかに必要のない動画素材を削除し、整理していきます。
また、このときに、わかりやすいファイル名を付けておくと、あとの編集が楽になります。

また撮影時に、「カチンコ」と呼ばれる、カットやシーンを明記したものを、素材の最初に表示させることで、サムネイルで「この動画はどこで使うものか」や「必要のないもの」ということが一目でわかるようになり、整理作業が一段と効率的になります。

カット編集(粗編集)・本編集

カット編集とは、撮影した素材を、繋いだり切ったりして編集すること。

粗編集とは、単純に不要な部分のみを切り取ったり、流れの通りにつないだりするだけの編集のこと。

本編集とは、さらに不要な部分を削除したり、並び替えたりし、最終的な形へもっていく編集。

恐らくYouTubeなどでは、粗編集を経て、最終的に白素材(テロップやタイトルなどが無い映像だけの最終的な素材)を作成する必要はなく、単なるカット編集のみで、編集作業を終わらせることが多いかと思います。

時間がかかる作業ではありますが、カット編集をこだわることによって、動画の見やすさが格段に違ってきます。
お手軽なカット編集方法としては、人が喋っていて、音声の波形が表示されているなら、音量が小さくなっている部分(喋っていない部分)を中心に、バッサリカットしていきます。

あとは、事前に決めた「流れ」に沿って並べ替えて編集するのか、または「こうした方が面白い」方法を見つけながら編集するのかは、ご自身の判断になります。

「どうしていいか分からない!」という場合は、最初は、自分の好きな番組やYouTuberなど、自分が作りたいものと似たような動画を見つけ、真似して編集することから始めると良いと思います。

カラコレ

カラコレとは「カラー・コレクション」の略で、映像全体の色味や明るさなどを均一に調整する作業です。

映画などの作品の場合、カラコレに結構な時間を要することもあります。

音声について

ナレーションやBGMがある場合は、編集が完了した時点で用意することが多いです。
ナレーションを入れる場合は特に、タイミングやスピードなどの調整が必要なので、ナレーターや声優へ録音をお願いする前に、自分の声などの仮のナレーションを入れ、調整していきます。

また、動画に音声を入れる場合は、MAと呼ばれる、音量を調節したりノイズ除去作業などをする重要な工程があります。

テロップ

テロップは、正直なところなくても問題はないです。
ただ、入れ方次第では、動画の”おもしろさ”も変わってきますし、音を出して視聴できない人にも優しい、という利点はありますので、全てでなくても、要所要所にテロップを入れておくと、より見やすい動画に仕上がります。

テロップで気を付ける点としては

  • 小さくしすぎない
  • 見やすい文字で(大き目でフチを付ける)
  • フチは文字色と対照的に(コントラストを付ける)
  • 喋る人によってデザインを統一する

です。
最後は特に、デザインを人物で統一しないと、だれが喋った言葉なのか、混乱させてしまう場合がありますので、色だけでも統一させると良いです。

納品

最後に、(幾度にもわたる)修正を経て完成した動画を、指定された形式でクライアントに納品します。

最後に

以上が大まかな動画制作の流れになります。

記事1つでは動画制作の全てを語ることは不可能なくらい、様々な手法や注意点があります。

良い作品作りへの近道は、意外と「真似をする」というところだと思います。様々な作品に触れあって、自分の好きな作品や演出、デザインを見つけていくのも、動画制作を極める上で重要な部分になってくるのでしょう。

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